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執筆者: 酒井謙吉
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技術翻訳やビジネス・コンサルティングを主要業務とする Pacific Dreams, Inc.
翻訳業を続けていく中で、大変もどかしくなるときがしばしばあります。それは、翻訳そのものは、コンピュータがこれだけ発展してきた時代にあっても、翻訳者という生身の人間が行うのが、”Far Best”であるからで、その分、1人の翻訳者が1日に翻訳することのできる量というのは自ずと決まってきてしまいます。朝から晩(あるいは、晩から朝)まで、机とコンピュータにかじりついてしゃにむに翻訳ばかりをやったにしても、英単語換算で1日あたり最大2,500wordsがせいぜい関の山であるかと思われます。もし内容が複雑さをきわめていたり、高度に技術的な内容であれば、私の経験から言っても、恐らく1日あたり2,000wordsにもいかないのではないでしょうか。

このように、翻訳しなければならないボリュームと限られた時間内の中にあって、翻訳者としてのキャパシティに対して無力感を覚えるときがあります。特に何百ページにもおよぶ製品マニュアルを短納期で翻訳しなければならないときには、1人の翻訳者のキャパだけではどうしたって間に合いません。そこで、私どものような翻訳会社が翻訳プロジェクトチームを編成し、プロジェクトコーディネーターがチームのリード役に徹して、極めて効率的に翻訳作業プロセスを複数の翻訳者との間で同時進行させていきます。ここに翻訳会社としての経験とノウハウやスキルが凝縮されているのではないかと思います。そして、翻訳者が翻訳し終わったものをプルーフリーダー(校正者)がプルーフ(校正)を始める作業が開始されます。これは、まさに製造業で言うところのQA (Quality Assurance:品質保証) の作業となります。しかも、重要であることは、このプルーフリーダーは、翻訳された言語のネイティブスピーカーであるということが必須の条件になります。

確かに企業や人によっては、自動翻訳ソフトを購入して、ソフトを使った一括機械翻訳を行い、それを英文マニュアルとしてお客様に提出しているといったことも見うけられることがあります。毎年バージョンアップしていかにも自動翻訳ソフトが人間の翻訳者にますます近づいているような錯覚を覚えさせてくれるのですが、現在市販されている最新の自動翻訳ソフトのレベルであっても、特に一括機械翻訳しただけでは、とても使い物にはならないような翻訳しか出てまいりません。それでも英文マニュアルがまったくないよりは少しはマシであろうということで、自動翻訳ソフトを使っているところもあるようなのですが、翻訳者の立場から言わせていただければ、開いた口がふさがらない感じがいたします。その様なマニュアルを読まなければならない海外のユーザーを誠に不憫に思いますし、何か問題が発生したときには、その様なマニュアルでどのような対応やトラブルシューティングが取れるのことやら、これは、ひとつ間違えれば、より深刻な事態の発生につながりかねないきわめて重大な問題であります。日本でも、いくつかの似たような翻訳者団体が存在というか、乱立しておりまして、それぞれがやはり似たような認定証を独自に発行しているようです。現在のところ、それらの翻訳者に対する認定証にどれだけの意味があって、実際に翻訳者を選ぶ上でいかに有効な指標となりうるのかという点について、はっきりとした統一的見解ができているわけでもありません。

マニュアルは、製品につけなければならないことがお客さんとの間で決まっているから、仕方なしにつけているというな企業側の態度があれば、このような自動翻訳ソフトによる翻訳も起こりえるという気がいたします。逆に質が高く、しかもユーザーフレンドリーで、ビジュアルに訴えるマニュアルをまじめに作っているメーカー(例えば、キャノンやシャープのような会社)では、一見セールスには直接何ら貢献しているとは思えないこのマニュアルが特に海外マーケットの中では、高く評価され、大きな販売促進力を企業にもたらしてくれているように思えます。

日本のメーカーが海外で日本と同じぐらいのアフターサービスを提供しようと思ったら、並大抵なことではできません。特に国土が広く、人口の多いこのアメリカ全土の中で日本メーカーがアメリカのメーカーと伍してアフターサービスを含めて競争をしていくことは想像しただけでもいかに大変なことであるかおわかりになることでしょう。しかし現実には、アメリカのこの大きな市場の中で、ご存知のように日本の自動車メーカーや家電メーカーなどは、すでに立派に競争力を如何なく発揮して、ほぼアメリカのメーカーといっても遜色がないほどの、ゆるぎないポジションを築き上げてきています。

顧客満足を会社の最重要基本方針として地に足のついた経営を徹底して継続的に実践してきた企業が業績のトップクラスに顔を出しているのがわかります。それは、大手の国際的な超一流企業だからこそ、できることなどとは思ってほしくないと私は言いたいのです。どんなに小さな企業であっても、持っている製品や技術をお客様に買ってもらうためには、良いアフターサービスが必要であると思いますし、その「つなぎ役」をこなしている「黒子」が、マニュアルなのではないかと思うのです。特に海外に製品を出す場合には、単なる翻訳だけにとどまらない、トラブルシューティングやメンテナンスを含めた総合的なマニュアル作りのよきパートナーとしてお客様のお手伝いをすることできるようにと弊社の中でもスキルと知識の向上に向けてスタッフに日々の研鑚を課しているところです。


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