Shigotosagashi.com - バイリンガルのための就職情報サイト

執筆者: 酒井謙吉
Pacific Dreams, Inc.
25260 SW Parkway Avenue, Suite D
Wilsonville, OR 97070
Phone: (503) 783-1390
Fax: (503) 783-1391
www.pacificdreams.org
技術翻訳やビジネス・コンサルティングを主要業務とする Pacific Dreams, Inc.
今月日本に出張している間に、とある翻訳会社を訪問してお話をお聞きしたときのことです。 その会社では、ターゲットとなる言語の翻訳については“In-Country Translator”、つまりその言語が母国語として使われている国に住む翻訳者に依頼をするというのが原則であるというその会社のガイドラインに従って、最も適切な翻訳者を探し出し、お仕事を依頼しているということでありました。

その意味で、弊社はアメリカにあって翻訳を行っている会社でありますので、日本語から英語への翻訳、すなわち英訳のお仕事はアメリカに住んでいる翻訳者を抱えている弊社のような会社にお仕事の依頼をしたいというものでありました。 確かにそれは、非常に理にかなったガイドラインであり、そのようなしっかりとした原則を貫いて、日々の翻訳オペレーションを行っているその翻訳会社は、立派な経営を行っている会社に私の目には映りました。

翻訳会社のクライアントが、翻訳を依頼してくる文書や資料について、それらをアメリカで使うということであれば、それは誠に正しい選択を行っているものと思いますが、英語の翻訳といっても、クライアントがイギリスにいる顧客や企業向けであるのであれば、それはイギリスにいる翻訳者を使うべきだということになり、“In-Country Translator”の原則を厳密に押し通していこうとしてまいりますと、次第に困難な状況に陥ってまいります。 ご存知のように、英語と申し上げましても、オーストラリアやシンガポールの英語は、また少し違った癖みたいなものがありますので、厳密に言えば、翻訳のターゲットとなる国への英語であれば、それら英語の癖までを翻訳言語の違いとして反映させていかなければなりません。

しかしながら、日本での英訳依頼の80%以上は、特別な仕様や要求がない限りは、アメリカ英語にする翻訳作業のことを意味するといって差し支えないのではないのでしょうか。 だからといって、アメリカで使われる英語がすべてのグローバル・スタンダード英語であって、イギリスのQueen’s Englishは、もはやグローバル・スタンダードではないというようなことを申し上げているのではありません。 ですから、弊社で依頼を受ける英訳作業はあくまでもアメリカ英語での翻訳でなり、イギリスやオーストラリアで毎日使われている英語とは違った綴りや言い回しによって翻訳が必然となされることになります。

現実的な翻訳ビジネスの世界を見ておりますと、英語への翻訳は、「英語圏に住む人々への翻訳」として拡大解釈されている傾向が強いように思います。 その「英語圏に住む人々」の多数派の人々がアメリカに住んでいるので、必然的に英語は何の注意書きも与えていなければ、アメリカ英語で英訳作業がなされる確率が高いことになるわけです。 翻訳者もアメリカ英語に慣れ親しんでいる方々が圧倒的に多数派であるということが当然ということになります。

しかしながら、翻訳作業をさらにひとつレベルアップして、英語は母国語であっても、その国ごとの人々のテイストなどに応じた微調整を行い、よりその国のマーケットや法律などにマッチングさせたマニュアルやガイドブックを作るのは、単なる翻訳という作業を超えた「ローカリゼーション」という作業の範疇になってまいります。 このようなローカリゼーション作業のレベルは、多くのIT製品やソフトウエアなどで、頻繁に要求が行われています。 したがいまして、“In-Country Translator”である翻訳者が翻訳するということの方が自然と望ましいことになります。

逆に、アメリカ国内の選挙や税金などの公布や告知についての州政府や郡(カウンティ)役所からの文書の翻訳(和訳)では、アメリカの社会制度などに精通していることが翻訳者の要件として重要となるため、日本にいらっしゃる“In-Country Translator”の方では、その要件を満たすことは難しいことが予想されます。 もちろんアメリカ生活を長く経験したことがあり、アメリカの社会制度についても見識のある翻訳者の方であれば、日本に住んでいても、そのような心配は無用なことであると思われます。 しかしそのような方の絶対数は、きわめて限られるということだけは確かであると言えるでしょう。

弊社のクライアントから翻訳依頼を受け取って、最も適切な翻訳者に翻訳を依頼するのは弊社の中では、プロジェクト・マネージャー(PM)のその責任者です。 日本にいらっしゃる“In-Country Translator”の方を起用するのがよいのか、それともアメリカ国内の翻訳者に依頼するのがよいのか、その判断を強いられるのが、PMの重要な仕事となります。 もちろん、その判断は私にも相談があるのですが、私としては、基本的にPMの判断を信頼し、判断がつきかねる場合に親身になって相談に乗るように心掛けています。

“In-Country Translator”の方々を使うべきかどうかは、どのような翻訳文書の依頼によるかはよって違ってくるのはもちろんのことなのですが、時差の関係やそれに伴う翻訳の納期も必然的に考慮に入れた判断でなければなりません。 日米間に存在する時差をうまく逆手にとって、翻訳作業をうまくコーディネートすることができれば、それは“In-Country Translator”にとっても、弊社のクライアントにとっても、より効率的に時間配分ができるということで、お互いのメリットは十分に享受できるのではないかと思います。 これらの判断は、PMの裁量に委ねられるところが大きいので、翻訳業務の成功か否かは、まさにPMと翻訳者との間での効果的なコラボレーションがうまく取り交わされているかどうかにかかっていると言っても過言ではないと考えております。

仕事探し.comはワシントン州・オレゴン州を中心にバイリンガルの人材を紹介・派遣しています。


履歴書をお持ちの方はクイック登録が可能!


優秀なバイリンガルをお探しの企業様はこちら


個人情報・履歴書のアップデートはこちら





帰国GO.com - 留学生のための就職活動サポートサイト
日本での仕事をお探しの方は、帰国GO.comへ



Shigotosagashi.com / 仕事探し.com - ワシントン州・オレゴン州の求人情報サイト

Global Career Partners, Inc.
Copyright © 2005 - 2017 Global Career Partners Inc. All rights reserved..